ジャポニカロゴス

先日、NGM氏に面白いと教えてもらったので、見てみるとけっこう面白かった。
番組内容は、日本語に関する簡単なクイズ形式で、「”愛”と”恋”で、相手を独占したいという気持ちが強いのはどっち?」とか、「”いちゃいちゃ”と”ベタベタ”で、より周囲が不快に感じるのはどっち?」といった、言われてみれば「こっち」と即答するのが難しい表現に関する問題だった。
こういう問題はプチ雑学として面白いので楽しんで見ていたのだけど、ちょっと雑学としては問題のある問題が出題されたので、ここで突っ込んでおきたい。
問題は、女が男にキスを迫られているシチュエーション(いちおう二人は恋人同士という設定)で、女が男に対して、「いや!」と言った場合と「やめて!」と言った場合、本当はOKなのはどっちか、というものだった。
番組で発表された答えを言ってしまうと、これは「やめて!」が”本当はOK”の意の言葉らしい。言葉には、直接的な表現をより優位に取る法則があるらしく、制止にとどめている「やめて!」よりも、より直接的に嫌がる「いや!」の方が、嫌がっていることになるかららしい。
しかし、これって小説や脚本を書くときに「どっちがいいかなー」って悩んだときに当てはめて考えるか、誰かの書いた文章を考察するときくらいにしか役に立たない情報じゃないかと。つまり、「表現としての言葉」として考えた上での正解ってこと。
もし、実際にこういうシチュエーションに遭遇したとして、相手の女性がどんな気持ちで「いや!」もしくは「やめて!」って言ったかなんてそうそう分かるもんじゃないし、言い方にも大きく左右されるわけだし。
この番組を見て、バカな男が「なるほどー」とか思って雑談や飲み会の席で発表したり、実際に行動に移したりしないことを切に願うのだけど、男はバカなので、やってしまいそうだなぁ。
あ、でもいいことも言ってました。俗に言う「いやよいやよも好きのうち」というのは、男性優位社会が生んだ男の勝手な思い込みで、本当にそう思っている人(まさかいないとは思うけど)は気を付けたほうがいいみたいですよ。